今日の新聞の1面にでかでかと引きこもり、8050問題と出ていました。今年はずっとコロナでしたからね、久しぶりに8050問題の言葉を見た気がします。それにしても昨日の少子化問題に続きよくまぁしれっと出せるなぁと思います。
コロナネタも流石に付きましたからね、また標準の人たちからの上から目線の支援ですか…いつまで当事者を冒涜するんでしょう。今迄放置しておきながら、せめて周りには迷惑をかけないように静かにしていた方達をネタが尽きた頃にわーーっと掘り起こして皆で叩き潰してまたあっさり忘れる…、いつまでこんな愚行が続くのか。
自粛解除し日常に多くの方が戻った途端に、コロナ感染者の次の生贄は再び引きこもり当事者へ。つい最近まであんなに引きこもれと言っていましたのにマスゴミはもう忘れるんですね。あ、コロナが原因の引きこもりと一緒にするなと言うんでしょうか。
そちらはどんな原因で引きこもりになっても一緒にしていたのに、随分自分たちには都合のいい区別をされることで。是非コロナを理由に解雇され引きこもりになってほしいものです。他者からゴミでも見るように蔑まれる苦痛を嫌と言うほど味わえますよ。
今回は新聞に掲載されていた8050問題を元に自分が思うことを書いていきます。
引用元:Ulrike LeoneによるPixabayからの画像
今回掲載されていた8050問題の概要
簡単に掲載記事の内容を記載致します。
・2018年1月末、大阪府で82歳の母親と60歳の長男が孤立死。
・1979年の持ち家で40年間住んでいた。
・父親は数年前に他界、息子3人、娘1人。長男以外は独立。
・長男は数年タオル工場で働くが腰を痛めて退職してからは職を転々。
・父親は近所づきあいあったが、死後は疎遠
・80代の近所の女性が何回か食べ物や衣類を届けに行くも、長男が別の物がいいと言ったり断ったり して疎遠に
・最後は外の気温氷点下1.3度の中、部屋で電気が消えた状態で長男は太もも骨折でエコノミークラス症候群による病死、母は凍死
結局皆自分のことだけ、助ける裏で見下している
支援は何故届かったのか、8050問題当事者たちはどこに連絡すればいいのかなど予想通り記事の内容は薄かったです。いつまで同じことを繰り返すんでしょうね。
そもそも8050問題も少子化問題も何で親優勢なのでしょうか。高齢の親を抱えて妙齢の子供の苦労は何も語られず、母親の年金が頼りだったことだけが語られ、兄妹が何人かいても結局は1人が主に面倒を見ることになり(勿論兄弟それぞれの事情はあるのは分かりますが)ほぼ知らん顔。
80歳過ぎの親なら長男も何かしら面倒を見ざるを得ないでしょう。就職には圧倒的不利です。中高年世代の雇用問題を放置しておきながら、なんで親の年金が無くなったら子供はどうするのように子供だけの問題にするんでしょうか。
以前書いた8050問題の記事はこちらです。

仕事も腰痛持ちではかなり限られてしまいます。本人だけでも手一杯なのに母親の面倒付き。引きこもる前にどうにかしないとと本人なりに転職活動をしたと思いますがどうにもならなかったのでしょう。
転職の厳しい現実についての記事はこちらです。

差し入れをしていた近所の80代の女性も親切心で悪気ないとは思いますが、自分の親世代のような恵まれた立場の女性から食べ物や衣類を貰っても却って惨めになるだけだったと思います。動きたいのに動けない、もう動く気力もなかっただろう状態で市役所への相談を勧められたって何も響く訳がありません。
世代間の格差についての記事はこちらです。

女性が感謝の言葉もなかったと言っていたことからも、ありがとうとか言われたかったんでしょうけど、本人からすると正直余計なお世話にしかならなかったんじゃないかと。だから最期の方は食べ物さえも拒否して最期を決めたんでしょう。
蔑みの支援なんて受ける訳がない、7040、6030問題と続いていく
引きこもりの方への調査で行政の支援を受けたいかの質問に、5割以上が受けたくないと答えたらしいですが当然です。支援とは名ばかりの暴言を周囲から浴びせられるに決まっていますから。働かないの?なんで働けないの?選ばなければ仕事あるでしょう?親が可哀想でしょう。と何度も言われ自尊心ずたずた。
引きこもりへの強い偏見についての記事はこちらです。


更に今年はコロナ禍でもっと基準が厳しくなるのは目に見えています。今まで散々自己責任とか甘えや努力不足と言い続けた人たちの見下し満載の支援を受ける位なら、黙って逝った方がましと考える方が多くても当然でしょう。
あと相談してほしかったという言葉も無責任です。周囲にしてみればそうだろうけど、本人にしてみれば引きこもりになってしまった時点で底辺決定と分かりきっているんです。そんな姿を見られたくないし、まして交流が昔会った友人とかなら尚更惨めな姿なんか見られたくないんですよ。8050問題以外の大体の社会問題に共通することですが、誰にでも当事者になる可能性があること、当事者を蔑み対象として見ないと偏見を緩めない限り、問題はずっと続くでしょうね。
大体今までずっと引きこもり問題を放置し蔑みのターゲットに何十年もしておいて、労働力が減ってしまうことを懸念してでしょうけど、年齢的にも体力も衰えてきた諦めの頃に今頃支援とお綺麗ごとを言われてもふざけるなとしか思えません。
きっと自暴自棄で事件を起こしてしまう衝動もあったでしょうに、世間でごくまれな無差別事件を起こさずに静かにこの世を去った人たちをずけずけと偽善で割り込んでくるくらいなら、最後までそっとしておいてあげることは出来ないんでしょうか。
8050問題を本当に解決したいなら、特権階級で引きこもりになったことがない人たちの机上の空論を元に考えないで、当事者たちの声に真剣に耳を貸すべきです。そして個人任せにして相談を~とかのんびりやっていないで雇用場所や引っ越し場所提供など即効性のある対応を即するべきではと。
ですが今までも上辺だけで満足に機能していないシステムです。今回のコロナ禍で普通の人達すら失業が続出するのに、機能していないシステムを効果的に立て直せる余裕などある訳がないでしょうね。
だからせめてネタが尽きたからと言って、面白半分で(としか思えない)数年前の事件を掘り起こしたり、長い時間ずっと自分を責め続けて引きこもっている方達をまた犯罪者予備軍のように扱ったりするのはいいかげん止めて頂きたいです。翌日も別の件なのに全く同じ趣旨ですからこれでは当事者をますます追い込むだけで何も変わりません。テレビは勿論新聞もお綺麗事と他人事の一色で読む価値がどんどん減っていくことにかなりがっかりしています。
まとめ
少子化は子供を産めるようにする為にお金をばらまき、8050問題は引きこもり支援と称して結局個人に任せている限り、様々な問題がこれからも増え続けるでしょう。
失業保険を何回か貰ったり、年金などの税金免除(猶予)を申請したりするだけでもお役所からしつこく聞かれますから、生活保護や引きこもり支援機関などはもっと不愉快な思いをすると思っています。よく支援機関に行くことを勧める人がいますが、支援機関があること位今はネットもあるし多くの当事者が他者に言われるまでもなく知っていたでしょう。それでも利用する気がないと言うことは行っても無駄なことが分かっているからですよ。まぁパフォーマンスだけで有効な行政機関などほぼありませんが。
仮に生活保護などを受給できたとしても世間から倍に罵倒をあびせられるでしょう。私も悔しいけれど毒父の年金なしではとても暮らせません。ですが毒父の年金が無くなるか減るかして今より困窮した場合でも国の支援など一切受ける気はありません。私にもなけなしのプライドがありますから。
ただし何が何でも生きたい方、守るべき物(人)がある方、どうにも生活ができない方はたとえ他者から理不尽に叩かれたとしても、明日はわが身が分からない人達の言葉などスルーして堂々と生活保護などの相談をしていいと思います。国には本来最低限度の生活の保障の責任があるのですから。これこそ言葉だけになっていますが。