DRAGON QUEST ダイの大冒険 (原作:三条 陸 漫画:稲田 浩司 全37巻 週刊少年ジャンプ)が28年ぶりに2020年秋のアニメ復活も前に話題になっています。
ダイ大の中には沢山の魅力的なキャラが登場しますが、その中でもダイ君の親友のポップは読者目線で成長がはっきりとしたキャラで大人気です。ポップかっこいいですよね。序盤の仲間を見捨てた頃から最終戦では比べ物にならない位の成長だし、名場面も名台詞も沢山で私も大好きです。ネット上では本当の主役はポップとの感想も多く見られるほど。
ですがダイ君最推しの私としては、いやいや、ポップは十分魅力あるキャラだけどやはり主役はダイ君でしょうと思います。でもダイ大サイトやブログを見てもダイ君関連は少ない…(泣)じゃぁ自分で書いてしまおうと。
今回はダイ大の主役、ダイ君について自分が感じる魅力について書いていきます。※この記事はネタバレありなので閲覧にご注意ください。
DRAGON QUEST ダイの大冒険についての記事はこちらです。

引用元:Michelle MariaによるPixabayからの画像
小柄な勇者!明るく元気いっぱい
小柄な勇者は割と珍しいのではないかと。レオナやポップ、ノヴァ等にも小さいとかチビとか言われていましたし。勿論そこがダイ君の外見の魅力のひとつですが^^小柄な勇者が強大な敵に立ち向かっていく姿はさらに臨場感が増すし、普段でも素直に可愛いらしいですよね(笑)そういえばトレードマークの右頬の十字傷はなんだったんでしょう。
フレイザード戦までの序盤はギャグもところどころあり、ダイ君もおっちょこちょいだったり笑えたりする部分があるので、明るく元気いっぱいで無邪気な笑顔のダイ君を見るだけで元気が出ます。特にアバン先生の修行でヒャドを唱えてもちっさい氷のかけらしかできなかったり、行方不明のレオナ達を探す時の信号弾を見つける為に火薬なのに火炎大地斬を放ったり、バラン戦前のデパート編では明らかにサイズ違いの鎧を着たり…。
中盤以降はシリアスになり、特にダイ君の笑い要素は格段に少なくなり落ち着いた雰囲気が強くなるので、序盤の元気元気している姿はかなり貴重です。
真っ直ぐで真面目、溢れる正義感
とにかく真っ直ぐですよね~正義感強いキャラが沢山居る中でも、勇者ダイ君は特に正義感が溢れていて、癖のあるキャラも惹かれるほどです。序盤でレオナやアバン先生が勇者としての可能性を見出したほどですしね。
一向に出来ない魔法修業は嫌々だったけど、基本はとても真面目なので、アバン先生の修行からどの修行シーンでもひたむきにこなします。
王家に嫌気にさして洞窟へ引っ込んだマトリフさんを強い眼差しと言葉で協力する気持ちにし、実は最終決戦まで一回も会っていないラーハルトも。敬愛するバランの願いとはいえ、バランと同じ位人間を憎んでいたラーハルトを人間と共に、人間の為に戦う気持ちにさせたのもダイ君の大きな魅力でしょう。また自国の力を自慢していたベンガーナ王もダイ君の活躍を見て変りました。
最初のバーン戦ではバーンのあまりに強大な力に諦めかける仲間達ですが、アバン先生、バラン、ブラスじいちゃんから色々な力の強さを教わったダイ君は瀕死からも立ち上がります。再び仲間をも奮い立たせる力は、バーンや敵側も認めるほどです。
また責任感が強いことが逆にダイ君自身を追い詰めることになり、バーン戦後逃げ出してしまいますが、ポップとの話後に立ち直り自分自身の戦いでもあると決意を新たにすることで、皆の元に戻ります。戻ってきた時の皆の歓声や喜びを見るとただ勇者としてではなくダイ君自身の魅力や存在が大きいことが分かりますね。
自然に受入れて認めてくれる温かい優しさと懐深い言葉と度量
ダイ君を、ポップは自分たちを変えてくれた存在、クロコダインは太陽、レオナは純粋と象徴した通りとても優しい性格です。敵だったクロコダインやヒュンケルを仲間に自然に迎える優しさは、人がいない怪物島デルムリン島で育ったこととブラスじいちゃんの育て方、ゴメちゃん、ポップやレオナ達の存在が大きいんでしょうね。
またダイ君をライバルとして敵視していた北の勇者ノヴァ。初見のノヴァはわがままで勝手で嫌な感じでしたが、ダイ君は自分に対する暴言すら全く気にしません。逆に勇者が何人いたっていいと大人な対応をして、怒っていたポップ達の毒気を抜くほどです。中々こんな風には思えないですし、周りがあんなに怒っている中での落ち着きぶりが凄い。
その後は貴重な戦力の1人としてノヴァはダイ君たちをサポートしますが、最終決戦の前の修行中に力の差を痛感し、初見でのダイ君への今までの態度を謝ります。元々ダイ君は気にしていなかったから気にしなくていいと告げるところも十分大人ですが、ノヴァは自分より力は少し位弱くても、北の勇者と呼ばれ他の人を救っていたんだから、ノヴァも勇者だと笑顔で伝えてノヴァの気持ちをほぐします。
小さなやり取りですがダイ君の好きなセリフのひとつです。色々なタイプの勇者が居ていい、それぞれの魅力があるのだからと自分のことを認めてくれる優しさが凄くじぃんときます。ノヴァの気持ちが凄く分かる。
アバンのしるしでダイ君の魂の力は勇気ではなく純粋(優しさ?)でした。勇気とばかり思っていたので、まさか勇者の魂の力が勇気じゃないとは…と。でもダイ君の優しさを思うと凄く納得です。
酷いことをする人間もいることを知っているけど…それでも人間が好きと微笑む
長編作品ダイ大で大きな転換期を迎えるダイ君の出生(過去)バラン編。バラン編の前に訪れたベンガーナでは竜をいとも簡単に竜の紋章の力で倒したダイ君を、あまりの脅威さに人間たちは恐怖の視線でおびえます。今まで人間の為にと迷いなく闘ってきたダイ君に、初めて人へ疑惑を抱きます。
ここは辛かったですね…今まで強敵との戦いでも元気で真っ直ぐなダイ君が、自分が人ではないかもしれない、だからポップ達にも嫌われてしまうかもしれないと言う不安、人への信頼の揺らぎ…。でもバラン編の終盤でポップを始めとする仲間たちの力で、無事にダイ君は自身を取り戻します。
その後のロモス武術会編では同じく父親の愛情が欲しかったザムザへの共感と切なさが漂いますが、パプニカへ向かう途中で怪物であることを気にせず人間に混ざって伸び伸びしているチウの姿にも元気づけられるダイ君が見られるのがとても嬉しいです。
そしてバーンとの最終決戦。ドラクエお約束でもある、大魔王から勇者への部下の勧誘を断るダイ君。バーンは人間に夢見ている幻想と考えますが、ダイ君はバーンにはっきりと人間が酷いことをすることもある、良い存在でもないと言い切ります。だけどそれでも人間が好きだし、皆が自分を迫害するならバーン討伐後地上を去るとまで…。
ここ凄く泣けるんですよ…。人の為に、自分の為に、世界の為にと色々な想いを抱えて勇者として闘い続け、その後人々の反応によってはひとり地上を去るつもりと自分で決めているなんて…。おおぉ…。
こんな小さな勇者ダイ君が余りに切ない選択を考えていて胸が痛む場面ですが、もしダイ君が人の醜さとか悪いところを知らないし全く気にしない、完全にキラキラした性格の勇者だったらあまり惹かれなかったかもしれません。
弱点は勉強と魔法
弱点などなさそうなダイ君にも勿論弱点はあり、勉強と魔法が苦手です。アバンの書やダイの剣の注意書きもよく読めないので、レオナやノヴァに読んでもらうところや恥ずかしそうに頼むところが可愛くて微笑ましいですね。
序盤では魔法が苦手でクロコダイン戦前のメラがようやく成功した位なので、後にマトリフさんが言うように、勇者と言っても何でもできる訳ではないし、勇者と言う枠を外したダイ君個人でも弱点があるところがなんだかほっとします。
原作のイメージそのままだった旧アニメのダイ君
アニメのダイ君も原作のダイ君そのままのイメージでとても良かったです。特に声優の藤田淑子さんの熱演ぶりは必聴です。少年声が凄くあっていて、アバーンストラーーッシュ!!の掛け声など今でも脳内再生できます。
残念ながら故人になられてしまったのでもうお声を聴くことが出来ないのが凄く残念です。ここからと言う所で打ち切りにした当時の放映局の罪は重い…。他の声優さんも豪華だったしあのまま最後まで見たかったです。
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旧アニメが気になる方はテレビ版と劇場版併せてブルーレイで見られます。
ダイの大冒険 主人公ダイの魅力のまとめ
ダイ君はかっこいい(個人的に1番かっこいいと思うダイ君の描写は、鬼岩城を真っ二つにした後に剣を掲げるシーンです)と可愛い、優しく真っ直ぐと言う正統派の勇者でもあり、人やバランへの切ない想いを抱えた主人公でもあります。
ずっとダイ君推しの私には、ダイ大と言うとポップ!ポップ!の大合唱の風潮にずっと複雑でした。なんでダイ君好きって少ないのかな…。やっぱり安定した正統派主人公だから安心して見られすぎるのが要因でしょうか。でもダイ君なら主役は誰だっていい、何人いたっていいと言いそうですね^^ではダイ君とポップでW主人公ということで。
再読するとうっかり読みふけってしまう中毒性が高い作品ですが、25年以上も経つのに全く色褪せない長期作品は本当に貴重です。その中でも安定した存在感のダイ君の存在は大きいし、ダイ君がいたからこそポップ達が変われた救われたから、太陽のような存在のダイ君は今もこれからもずっと惹かれる存在です。
ダイ大再アニメ化をきっかけに原作を初読の方、再読の方沢山居ると思います。今回紹介したダイ君の魅力以外にも沢山魅力があるので、ダイ君をもっと好きになってもらえたら嬉しいです♪