フルーツバスケット 高屋奈月 花とゆめCOMICS 全23巻
ほのぼのでラブコメ漫画とおもったら途中からかなりのシリアス方向に驚き!十二支やほかのキャラクターと透君のやりとりがとても暖かくじんわりくる少女漫画です。
- フルーツバスケット1巻~最終巻ネタバレあらすじ
- 名場面、名セリフ沢山!透と十二支達の交流に心温まる
- 由希君と夾君、透君の3人のもどかしい関係
- 夾君の本当の姿に透君は…?
- ほのぼの夏休みから一転…大きな転機を迎える透君、由希君、夾君
- 幼い頃由希君と透君は出会っていた
- こんな友情羨ましい、魚ちゃんと花ちゃんの過去
- シリアスで切ない透君の両親の過去
- 慊人の暴走、透君が夾君へ告白、夾君の後悔と謝罪…重い展開続く
- 由希君と夾君の大ゲンカ、夾君の決意、漸く透君と夾君の想いが実る
- 十二支の呪いからの解放
- それぞれの旅立ちへ
- 見事な伏線回収
- ギャグも秀逸!
- 中盤以降の絵の劣化が…とても残念
- 少女漫画だし仕方ないけどCP乱立すぎと透君がいい子すぎかな
- まとめ
フルーツバスケット1巻~最終巻ネタバレあらすじ
母親を事故で亡くしテントで暮らす女子高生本田透は、王子様的存在のクラスメイト草摩由希と保護者の紫呉、由希のライバルの夾と暮らす事になる。
実は草摩家一族には異性と抱きつくと十二支に変身してしまう秘密があった。
他の十二支とも少しずつ交流を深める透は、夾の猫憑きの真の姿を見てしまう。去ろうとする夾を必死に引き止める透に夾は心を打ち明け留まる。
夏休みに十二支の長の慊人に会った透は十二支の呪いを解く為に奔走し、夾は透への想いを秘める事を決めた為透の告白を断る。
十二支の絆が薄まっていく現在に恐怖した慊人は暴走し、透と接触の最中に透が崖から転落してしまい、後悔にかられた夾だがやらなければいけない事、それは父親と向き合う事と将来の姿幽閉に諦めず前を向いていく事を自覚し、透に告白する。
呪いが完全に解けて解放された十二支達はそれぞれの旅立ちを迎える。
名場面、名セリフ沢山!透と十二支達の交流に心温まる
ヒロイン透君が本当にいい子です。幼い頃苛められ両親を亡くしても腐らず真っ直ぐで優しい女の子。十二支を含めた皆に好かれるの凄く納得。
個性あふれる十二支達と透君との出会いやふれあいそれぞれが名場面、名セリフでじぃんときます。
特に紫呉の洗濯物と素麺の話や不登校の杞紗ちゃんへの透君と由希君の話、自分を忘れてしまった母親への紅葉君の想いの話が好きです。
由希君と夾君、透君の3人のもどかしい関係
メインはこの3人の三角関係ですね。バランスよく描かれているのでどっちが透君とくっつくんだろう?としばらく分かりませんでした。
温泉卓球で由希君が透君にリボンを渡す所などかっこよくてドキドキしましたし(^o^)お正月は2人とも透君を大切に想い草摩家へ行かずに透と正月を過ごしたり、プレゼントの水着選び等で犬猿の仲から対立・ケンカやシリアスも若干あるものの序盤はラブコメ要素強く楽しいです♪
夾君の本当の姿に透君は…?
夾君の師匠ー!落ち着いててかっこいいです~。
でも師匠は夾君の本当の姿を透君に見せる為に数珠を外します。そして夾君の異形な姿…!!
夾君は追ってきた透君を罵声や力で遠ざけるけど透君の必死に引き止めてくれる姿と言葉を受けて留まり、夾君が母親への想い…全てを愛してくれなくてもよかったんだ…のくだりが切ないです。
お前呼びから初めて夾君が透と呼びましたね♡
ほのぼの夏休みから一転…大きな転機を迎える透君、由希君、夾君
紫呉の秘書(避暑)の旅の妄想が笑。微妙な三角関係も少し変わり始める夏休み。
本当の姿を見られた時の描写で既に丸わかりではあったけど、ここで遂に夾君が透君を好きな事を自覚しましたねー!
そのきっかけは慊人との辛いやりとりからだけど、このまま想いを秘めたままなんでしょうか。
透君も十二支の呪いを解こうと決意するし、由希君も夾君へなにやら強気な雰囲気に変わった?心の蓋って何なのか気になりますね。
幼い頃由希君と透君は出会っていた
帽子の少年は夾君とどっちだろうと思ってたんですが、由希君でした。
慊人の圧力から逃げ出す為必死で走っている途中に迷子で泣いていた透君を家まで無事送り届けて、自分が必要とされている瞬間に喜ぶ由希君にもう…。
凄く凄くこの話好きなんですが、ここで由希君の透君への感情は母性の憧れ、恋愛感情ではないと確定したので、由希v透好きだったので結構ショックでした。少なくとも序盤は恋愛感情だったと思うんだけどなぁ…。
こんな友情羨ましい、魚ちゃんと花ちゃんの過去
魚ちゃんと花ちゃんの透君との出会いや想いもとても好きです~。
ヤンキーで透君のお母さんの今日子さんに憧れてた魚ちゃん。いざ会ってみると子煩悩な姿にショックを受けつつも、自分の家族への強い憧れからの反発心から素直になれなかったけど透君の優しさに触れて親友になりたいと願い、族抜けを覚悟する魚ちゃん。
電波で人を傷つけてしまう能力に苦悩し心を閉ざしたけど魚ちゃんと透君に出会い、自分は2人と一緒にいたいと願う花ちゃん。
2人が透君を大好きで大切に想う気持ちに凄く納得し、こんなに想われる透君が羨ましいです^^
シリアスで切ない透君の両親の過去
透君のお母さんで今日子さんは回想で何度か出てきたけど、父親の勝也さんは初登場ですね。
家庭環境に恵まれずぐれまくっていた今日子さんが出会えた勝也さん。中々手ごわい性格ですね~あんなに反抗しまくっていた今日子さんに説教するのではなく静かに諭したり、ラーメン連れ出したり、いい人ではなくひねくれた人だからこそ(褒)今日子さんも少しずつ惹かれていったんでしょうね。
両親とは改善できなかったけど無事勝也さんと結婚し、透君を出産して幸せな結婚生活を送っている矢先に突然の勝也さんの死。
親族が責めまくるけど、これきついです…。余計な事言う親族っていますよね。世界に必要とされる人なんかいないと亡き勝也さんを呆然自失で想う今日子さんが辛い。
後を追おうとするも透君の存在のおかげで踏みとどまり前へ進みます。
慊人の暴走、透君が夾君へ告白、夾君の後悔と謝罪…重い展開続く
必死な抵抗するもどんどん絆が弱まり変身も何人か解け始め絆の薄さを自覚せざるを得ない慊人へ、慊人の父親の魂が入っているという嘘だった言葉。これかなりきついですよね…悪役ではあるけど慊人の必死で皆をつなぎとめたり変化に恐怖する心情は凄く共感してしまいます。
夾君が透君の母親を見殺しにしていた事の告白や透君への慊人の叫びと凄くダーク展開ですが、神様で孤独な慊人の横に来てくれた透君に救われます。
由希君と夾君の大ゲンカ、夾君の決意、漸く透君と夾君の想いが実る
由希君と夾君のお互いの憧れからの取っ組み合い!!すっごく好き!!由希君のゴゴゴゴ!!!と内なる怒りが怖くも面白い!!
ライバル同士のケンカ大好き(^o^)魚ちゃんと花ちゃんの夾君へのやり込めが面白いー!花ちゃんかっこよいなぁ。少ない出番だけど由希君と夾君に優しく諭してくれる透君のおじいちゃんも年配者の魅力大きくて^^
それに比べて夾君の父親毒親すぎ(怒)フルバは毒親多いですが。お母さんも疲れ切っちゃったんだね…可哀想…。ようやーく透君と夾君両思いになりました!
十二支の呪いからの解放
ずっと自分を苦しめて離れたくてたまらなかったのにいざ離れてしまった時の寂しさ…他の十二支も呪いから解放されましたね。昔話の神様と十二支のやりとりが切なくて泣けますね。
それぞれの旅立ちへ
由希君が透君への沢山のありがとうを伝える場面が泣けるんですよー。他の十二支と今迄の透君との思い出が順番に描かれ、とうとう最終回を迎えました。ハッピーENDで読後感もとてもいいです。
見事な伏線回収
フルバは最初から長期連載じゃなかったと思うんですが、結構初めから細かい所まで随所に伏線あるんですよね。自然に張られているので、回収された時「ああ!あの時のが…!!」と分かった時沢山なので、忘れられずに全部回収はとても嬉しい。
ギャグも秀逸!
見所はシリアスですが、ギャグも必見!特にお化け屋敷やシンデレラっぽいものが爆笑。キャラ同士のやりとりも秀逸なセリフのやりとりで凄く面白い。
中盤以降の絵の劣化が…とても残念
長期連載だとどうしても絵が変わってしまうけど、終盤の馬面化と全員同じ顔化になってしまったのが凄く残念。女の子可愛くないし、眼力がなくなってしまいストーリーがいいだけに凄く残念です。最初苦手だった絵柄が読み返すと凄く生き生きしていたなぁ…。
少女漫画だし仕方ないけどCP乱立すぎと透君がいい子すぎかな
十二支のうちCPにならなかったのが楽羅と紅葉だけって…。様々な葛藤抱えていても結局解決は恋愛かぁ…と若干萎えました。透君もちゃんと心の暗い所も描かれているけど、いい子で綺麗すぎなので憧れるけど共感は出来ませんでした…。
まとめ
色々書きましたがやはりフルバは名作です!
絵が苦手で暫く敬遠していたけど絵で判断しては損だと再認識させてくれました。名セリフや名エピソードだらけに加え、ギャグも随所にあるので飽きる事無く読めます。甘々ではないので少女漫画苦手な人でも大丈夫かと。
心癒されたい人、少しずつ前に進みたいと思っている人にお勧めです!